この記事では、NFT音楽について初心者にもわかりやすく解説するよ!
NFT音楽は、暗号資産に利用されるブロックチェーン技術を使って生み出される「世界でたった一つの音楽」のこと。
NFT音楽は「これまでの音楽ビジネスモデルを一変させる」ほど大きな影響を与える可能性があって、いま世界中で注目されてます。
NFT音楽に興味はあるけど・・・正直よくわから~ん!
そんな疑問をもつミュージシャンやリスナーも多いはず。
そこで、この記事ではNFT音楽について初心者にもわかりやすく解説します。
ぜひ最後までお読みください。
NFT音楽とは
NFT音楽(NFTミュージック)とは、NFT(Non Fungible-Token)を用いた音楽のこと。
NFTとは「ブロックチェーン上で流通する代替不可能なトークン(デジタル上の財)」のことです。
と言っても意味不明ですよね・・・。
ブロックチェーンとトークンについては「NFTとは?初心者にもわかりやすく徹底解説!」で解説しているので、ぜひお読みください。
カンタンに言うと、NFT音楽は「鑑定書・証明書付きの音楽」のことです。
CDなどに焼かれている音楽って、デジタルデータですよね?
仮に1万枚あるCDの中から、ひとつのCDを選んでも全て同じデータなので、差がありません。
ある1枚だけめちゃくちゃ高音質だったり内容が違ったりすることはないですよね。
というより、そんなことがあったらクレームが来ますね(汗)
けど、NFT音楽では、音楽データを「1点モノ」にすることができるんです♪
この世でたった一つの音楽データ・・・なんかすごくロマンがありませんか?
“あなただけ”の音楽が手に入る、これまで考えられなかったことができるようになったんです。
NFT音楽と音楽NFTの違い
これから「NFT音楽」と「音楽NFT」という言葉が頻繁に出てくるので説明しておきますね。
「NFT音楽」と「音楽NFT」は全く同じ・・・ではないんです(汗)
びみょ~に意味が違います。
- NFT音楽|音楽そのものであり、クリエイターに著作権がある。
- 音楽NFT|あくまで「その音楽を所有する権利」があるだけ(所有者に”音楽そのものの著作権”はない)
音楽NFTを購入しても、著作権はアナタのものにはならないので注意してね!
NFT音楽アーティスト
NFT音楽アーティストは、国内海外を問わずどんどん増えてます。
日本ではおなじみの坂本龍一や小室哲哉をはじめ、海外ではLinkinParkや3LAU(ブラウ)などがNFT音楽で大きく成功したことで有名です。
別の記事でくわしく解説しているのでぜひお読みください。
NFT音楽の良い点・気になる点は?
NFT音楽の良い点と気になる点についてカンタンにまとめます。
良い点
NFT音楽の良い点はつぎのとおり。
気になる点
NFT音楽の気になる点はつぎのとおり。
NFT音楽の「良い点、気になる点」については、別の記事でさらにくわしく解説しています。
気になる方はぜひお読みください。
NFT音楽の作り方と販売方法
NFT音楽の作り方や販売方法って、なんだかむずかしそうですよね?
でも、実はカンタン!
ミュージシャンにNFT音楽制作のための特別なスキルは求められません。
また、販売方法も
- コインチェックなどの暗号資産取引所で口座開設する
- 暗号資産を手に入れる
- ウォレット(MetaMaskなど)に保管
- NFT音楽プラットフォームで出品or購入する
というシンプルなもの。
くわしくは別の記事で解説しているのでお読みください。
NFT音楽の価格はどれくらい?
NFT音楽の価格はピンキリです。
数百円から販売されるものから、何億円という金額で取引されたモノもありますよ。
しかし、わたしたち一般人が販売したり購入する音楽NFTは数百円~数千円くらいでも手に入るものが多いです。
NFT音楽を投機・投資目的で購入する人も多いです。
けど、NFT音楽の良さは
- 自分が本当に好きなミュージシャンのNFT音楽を購入して応援する
- ミュージシャンはファンと親密なコミュニケーションを取れる
ところにあるんだと思います。
有名ではなくても、素晴らしいミュージシャンはたくさんいます。
イマはSNSやYouTubeで成功している人がどうしても目立ちます(彼ら彼女らも、もちろんステキです)。
けど、必ずしもあまりSNSを積極的にやる人ばかりではないんですよね。
もし、知名度は低くてもあなたの大好きなミュージシャンがNFT音楽を販売することがあれば、ぜひ応援してあげてくださいね。
きっと彼ら彼女らの助けになるはずです。
取引で税金はかかるの?
もし、NFT音楽の取引で収益が発生した場合、暗号資産の取引と同じように「雑所得」として課税されます。
雑所得は20万円を超えると課税対象となります。
うっかり忘れていたよ・・・
なんてことが無いようにしっかり確定申告を行いましょう。
NFT音楽の再生方法は?
NFT音楽の再生方法は、通常の音楽の再生方法と同じです。
特別な機材が必要ということはないので、安心してね。
NFT音楽が取引できる場所は?
NFT音楽が取引できる場所はいくつかあります。
意外かもしれませんが、日本発の市場もあるんですよ。
有名なマーケットプレイス(プラットフォーム)はつぎのとおり。
それぞれの市場の特徴については、別の記事でくわしく解説しているのでお読みください。
NFT音楽の実例
NFT音楽はすでにさまざまなミュージシャンによって販売されていて、今後の市場拡大が大きく期待されています。
実際にNFT音楽を販売している海外と国内のミュージシャンの事例を紹介しているので、ぜひお読みください。
NFTの取引に年齢制限はある?
NFTを売買する際にはイーサリアムなどの暗号資産(仮想通貨)が必要です。
暗号資産の購入は「暗号資産取引所」で口座開設をしていなければいけません。
国内の取引所は、つぎの2つが有名です。
しかし、いずれの取引所も20歳未満の口座開設を原則として認めていません。
そのため、あなたが未成年の場合、NFT取引はむずかしいと考えてください。
一方、NFT音楽を作るのは何歳からでもできます。
そのため、あなたが未成年なら
- 取引できる年齢まで音楽を作っておく
- 両親に取引してもらう
のがおススメです。
両親に取引してもらう場合は、収益が出たときにトラブルにならないように、よく話し合っておくことが大事です。
実は、海外では18歳以上から口座開設できる取引所もあります。
しかし、今後の法規制やセキュリティの面を考えるとリスクが高いので、利用は避けた方が良いかもしれません。
NFT音楽の著作権
NFT音楽に関する著作権についてはあいまいなところが多いです。
ここではNFT音楽の著作権まわりで、実際に起きた事例について紹介します。
ラッパーのジェイ・Zとデイモン・ダッシュの訴訟
1996年、ジェイ・Zはデイモン・ダッシュとデビューアルバムCD「Reasonable Doubt」を販売しました。
そして2021年6月に、デイモン・ダッシュがこのアルバムをNFTとしてオークションをしました。
しかし、ジェイ・Zが所属するロッカフェラ・レコード社はデイモン・ダッシュのNFT販売を阻止するために裁判を起こしました。
ロッカフェラ・レコード社の主張は、アルバムの著作権はジェイ・Zのものであり、デイモン・ダッシュがレコード会社の3分の1の株式を保有していても、デイモン・ダッシュにアルバムを販売する法的権利は無いというものでした。
しかし、デイモン・ダッシュは、Reasonable Doubt」の持分を売却するつもりはそもそもなく、アルバムやロッカフェラ社の自分の所有権を反映してNFTを発行(ミント)したこともないと真っ向から反論。
米国地方裁判所の判決は「デイモン・ダッシュがアルバムをNFTとして販売することを一時的に禁止する差し止め」でした。
しかし、デイモン・ダッシュと彼の弁護士はヒアリングに出頭しなかったことから、訴訟は継続されています。
音楽NFT販売サイト「HitPiece」が無断利用
音楽NFT販売サイト「HitPiece」がアーティストやレーベルから何の許可ももらわずに楽曲のNFTを販売していた事例がありました。
これを受けて、HitPieceのサイトは閉鎖され、今となっては見られません。
音楽NFTを購入したからといって、著作権などが移転されているわけではありません。
あくまで得られるのは所有権。
著作権そのものがあなたに譲渡されたわけではないので、十分気を付けましょう。
勝手に違法アップロードしたらもちろんアウト。
NFT音楽も通常の音楽の取り扱いと全く同じです。
違法性がないようにきっちり管理しましょう。
NFT音楽に関する新しいチャレンジ
NFT音楽に関係する新しいチャレンジについて紹介します。
JASRACによるブロックチェーン技術の検証実験
音楽の著作権と関係が深いのは、日本音楽著作権協会(JASRAC)。
JASRACは、NFT音楽については特に明言していません。
しかし、NFT音楽と切り離せないブロックチェーンを使った技術については検証実験をしています。
2020年12月から2021年2月に、音楽クリエイターが自分で楽曲管理をするデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するための実証実験をしました。
今となっては
- 楽曲制作
- マーケティング
- ディストリビューション(配信)
のすべてを個人クリエイター(DIYクリエイター)が行っています。
個人のクリエイターが「楽曲の無断利用」や「なりすまし」に対抗するのはむずかしく、かといって、既存のJASRACの管理委託契約も複雑かつ煩雑という問題がありました。
その問題を解決する方法として、いまブロックチェーン技術が注目されています。
ブロックチェーンを使えば分散型の楽曲情報管理システムが構築できます。
すると、音楽クリエイターがビジネスパートナーとデータをデータを連携したり、各種申し込みの登録や契約をオンラインでカンタンにできるようになります。
何かと悪く言われるJASRACですが、JASRACとしても、ブロックチェーン技術をうまく利用して、ミュージシャンの活動を支えたいようです。
NFT音楽のこれから
この記事では、「NFT音楽とは何か」についていろんな角度から解説しました。
NFT音楽は今後ますます発展する可能性があるとともに、まだまだ法整備などが追いついていない側面があります。
クリエイターもリスナーも、正しくNFT音楽を理解してNFT音楽業界を盛り上げていきたいですよね。
一緒に楽しく学びましょう♪
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